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しみずゆはブラック企業なんです。(愛)(武蔵小山温泉雑談ブログ)


武蔵小山温泉はもともとただの井戸水を薪で沸かしてお風呂に注いでいたただの銭湯でした。ただ極熱なのが取り柄で、お客様が熱すぎて入れないからお風呂のお湯はいつもきれいだったようです。そんなしがない銭湯が、もうやめようかなどと銭湯の灯が消えかかっていたとき、一念奮起した2代目の父が、掘り当ててくれたのが今の清水湯の屋台骨を支えてくれることになった、「黒湯」なんです。この黒湯がなかったら今の清水湯はないでしょう。この黒湯にはいくつかの偶然が重なって掘り当てたのですが、伝説の井戸掘り名人(今は引退しています。)がまだ現役だったこと、そしてたまたま清水湯が高台の武蔵小山という土地にあったこと、それが実はデカイ!温泉はワインのようにオリが溜まるんです。それは地中の中の温泉だまりにおいてもそうなのです。ですから海の近くや、海抜の低い土地や、川の近くは、オリの多い温泉が多くなるんです。そういう雑味の多い温泉はそれはそれで入浴しがいがあるのですが、扱いが大変になります。配管の清潔さを維持することは非常に大変で出来たら温泉は上澄みのように澄んでいて温泉成分がしっかりあるのが理想なんです。

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維持管理と利用管理。温浴施設の管理者としては絶対に第一が配管の清潔であり、定期的な洗浄方法も自分で出来ることが大前提になってきます。他人(業者任せ)になるとコストばかりかかってその施設の洗浄リズムが狂うことがあります。銭湯一軒一軒すべて配管の長さが違い、流速も違い、お客さまの入場者数も違います。それを見極めてレジオネラなど出さない銭湯にしないといけないわけです。すべてが出来て初めて専門業者を使いこなせる。それは配管の施工や、熱交率の計算も含めてまた現場の熱効率時上の計算は必ずも一致しないので、その見極め、そして改良・改善も必要になってきます。配管をみてこれはどこにどこを通っているかもイメージできなくてはいけません。ボイラーから始まって、湯船に行くまで、そして排水管のイメージも必要になってきます。どこを切りとってみてもそれが何かがわかるようでなくてはならないのが銭湯のオヤジなんです。さて武蔵小山温泉は二つの天然温泉があります。もう一つが「黄金の湯」ですが、2代目が渾身の想いで掘り当てた「黒湯」僕は最高の温泉だと思う父が掘り当ててくれた「黒湯」感謝の想いに浸りながら、毎日お風呂に入るたびに今は亡父のことを思い出させてくれるこんな「黒湯」のある銭湯は本当の意味での愛あるブラック企業じゃないでしょうか(笑)

武蔵小山温泉 清水湯若旦那談。